私は新卒は大手システムインテグレーター（SIer）に就職し、６年程勤務した後に外資系ITベンダーに転職しました。もうかれこれ、10年以上IT業界にいます。その私がIT業界について解説します。将来のキャリア形成や大学生の企業選びに役立てて頂けると幸いです。
［コンサルティングファーム］
システムの導入に携わるIT専門家集団でIT業界カーストの最上位に位置すると私は思います。主にシステム上流部分でお客様の業務実現のためIT戦略を実施し、システム化を図るのが彼らの役割です。特にアクセンチュアはIT系に強くシステム上流から下流のプログラム構築まで全てを実装することがあります。仕事は非常に忙しく、成果に対する評価も非常にシビアですが、その分年収はズバ抜けて良いです。コンサルティングファームでは30代1000万プレイヤーが普通です。コンサルティングファームでのキャリアがある人はITの市場でかなり高く評価されます。体力に自信のある方や新卒でキャリアを積むには一番に良い経験になると思います。
企業例：アクセンチュア、PwC、デロイト、アビームコンサルティング
［システムインテグレータ］
世の中にシステムインテグレーターと呼ばれる会社は数え切れないほどあります。会社の規模やランクに関してもピンキリで最上位に位置するのがNTTデータです。システムインテグレーターはシステム導入のためシステムの要件を定義し、システムを構築します。規模の大きいシステムインテグレーターは、顧客からプライムコントラクターとして直接仕事を受注し、システムの上流工程から下流工程全てを経験することがあります。一方、規模の小さいシステムインテグレーターは顧客から直接仕事を受注することは少なく、大手システムインテグレーターの助っ人のような形でプロジェクトに参加します。なので新卒の段階で出来るだけ大手に就職することをお薦めします。務める会社や参画するプロジェクトによっては激務になることがあります。コンサルティングファームより年収は劣りますが、大手であれば年収は悪くはないと思います。
企業例：NTTデータ、IBM、CTC、SCSK、TIS
［製品ベンダー］
独自の製品を保有する会社です。ライセンス費用やCloudであれば使用量に応じて、売上を上げるのがメインで基本的には営業がメインの会社になります。特に外資系の会社の場合は海外で開発されたものを日本で売っているため開発部隊は日本に持ちませんが、コンサルタントやサポートは日本にいます。年収は外資の営業であればインセンティブが多く入り、年収青天井で2000万円を超えるのも珍しくありません。営業をやるのであれば製品ベンダーの営業を強くお薦めします。またプリセールスコンサルタント（技術営業）のポジションもあり、コンサルティングファームやシステムインテグレーター出身の方のセカンドキャリアとして選択されることもあります。
企業例：Microsoft、Salesforce、AWS、Oracle、HP、オービック、ワークスアプリケーション
［Web系］
Webサービスを利用しているサービスを提供している企業もあります。私はこの業界の経験がないので多く語ることはできませんが、見た感じ華やかなイメージがあります。特にサーバーエージェントはYoutubeで「恋するフォーチュンクッキー」を社員が踊っていましたので、リア充が多いのではないでしょうか。
企業例：ヤフー、楽天、サイバーエージェント
以上がIT業界まとめになります。
単純に市場価値の高いキャリアを積みたいのであれば、コンサルティングファームや外資系の製品ベンダーで働くことをお薦めします。 
